MOVERS & MAKERS 2018

10代でYouTubeやVineで有名となり、その後コメディアン、俳優、テレビのディレクターとして成功してきたボー・バーナム。その彼がこのほど映画監督デビュー作として取り上げた題材は、多くの人にとって成長過程の大きな壁である8年生（アメリカの中学校の最終学年）です。

映画『エイス・グレード』はエルシー・フィッシャー演じるヒロイン、ケイラの中学最後の一週間を描く青春コメディ。不器用な彼女の痛々しいエピソードを通して、携帯電話、ソーシャルメディア、インターネットが空気のように存在する世界の中でもがく「セルフィー世代」の思春期を真摯に描写しています。

27歳のバーナム自身がその世代の一人であり、外側から批判的に見るのではなく自らの体験や感情に基づいた切り口が成功したと言えるでしょう。